介護職員初任者研修の費用と取り方

介護の資格

これから介護職員初任者研修の資格を取ろうと思っている方で資格は取りたいけど取得方法や費用がわからなかったりして、あきらめてしまったり、先延ばしにしていませんか?

今回はそんな人たちに向けてわかりやすく、取得方法について説明していこうと思います。

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介護職員初任者研修とは

介護を始めるうえで最初に目指すのがこの介護職員初任者研修です。介護をするうえでの基本的な知識や技術を身に着けていると証明できる資格です。

介護の現場は人手不足で無資格でも仕事が出来てしまいます。施設で働くには無資格でもできますが、訪問介護は最低でも介護職員初任者研修の資格がないとできません。

この訪問介護は、パートやアルバイトの時給が施設よりも高く、時間の融通も聞きやすいので主婦や、シングルマザーの方にはお勧めです。

これから資格を取ろうと思っている方に向けて、取得方法や費用、何を学ぶのかを詳しく説明していきたいと思います。

介護を始めるための入門資格

介護職員初任者研修なんて言われてもピンとこない人もいるかと思いますが、昔でいうヘルパー2級とほぼ同等です。

人材不足で介護の質の低下が問題視される中、介護職員の育成、キャリアアップを目的として資格が見直しされました。

ヘルパー2級と変わった点はというと、

一つは30時間の実習が廃止され、その分カリキュラムに「認知症の理解」が追加されました。今後ますます増えていくとされる認知症に対応できるようにするためだと思います。

二つ目は全講習終了後に修了試験をおこなうことになりました。試験といっても受験のような大袈裟な試験ではなく、今まで受講したことの確認に近いです。資格を取ろうと講習を受けている人であれば大丈夫でしょう。もしダメだったとしてもスクールによって追試も受けられるので、合格率はほぼ100%とも言われています。

他にも名所が変わった背景には介護資格制度の見直しでキャリアパス制度を明確にするという目的もあったようです。

キャリアパス制度とは

資格制度見直しの前はヘルパー2級や、介護職員基礎研修、養成研修など様々な資格があり、どの資格がどんな資格かが不明確でした。それを資格制度見直しによりもっとわかりやすく、明確にするために、順番に初任者研修、実務者研修、介護福祉士、認定介護福祉士と位置づけました。

介護資格の入り口である初任者研修を取得し、その後、実務者研修、介護福祉士、認定介護福祉士とキャリアアップを目指すという制度です。

介護福祉士は実務者研修の資格と実務経験が3年以上ないと受験できませんが、その実務者研修は無資格、未経験でも受講できます。しかし、受講スクールも基礎は理解している程で講義をするので全くの素人の方には少し苦労する部分もあるかと思います。

初任者研修を取得し、順を追って上位資格を目指していくことを推奨しています。

初任者研修を取るメリット

お金を出してまで資格を取って、なにも良いことがないとしたら誰も資格なんかとりませんよね。ちゃんとメリットがあるので、ここで説明します。

就職、転職に困らない

まず間違いなく就職や転職には役にたつでしょう。介護業界は今後もどんどん人手不足になり、介護の求人も増えてくるので、その時に、資格があるとないとでは採用に大きく関わってきます。

無資格、未経験OKなんて求人を出しているところも少なくないですが、会社的には有資格者を欲しています。そんな時に、自信を持って資格を持っていますと伝えることができます。

働ける場所が増える

少し前述しましたが、資格がないと出来ない仕事もあります。それが訪問介護です。

訪問介護の時給は介護業界では多く、時給1200〜多いところでは2000円前後なんてところもあります。

時間にも融通が効くことが多いので、主婦の方や、シングルマザーの方に人気があります。パートで働きたいと言う人にはおススメです。

一定の時間数働けば社会保険などにも入れますし、自分の時間も取りやすくなります。

以前は無資格でも働くことが出来ましたが、高齢者のお宅に伺うのに全くの素人が伺うということに抵抗がある方も多く、資格がないと働けない仕事となりました。

訪問介護をやりたい方は資格の取得が必須です。ぜひ介護職員初任者研修をとりましょう

上位資格が取りやすくなる

キャリアアップ制度で介護資格の入り口は初任者研修と記述しました。キャリアアップを目指す人がその次に目指すのが介護福祉士実務者研修です。

あとで詳しく説明しますが、初任者研修は130時間の講習があります。

その講習が実務者研修となると、450時間にもなります。結構長いですよね。

しかし、初任者研修を取得していると、初任者研修の講習時間130時間が免除されます。

免除といっても、講習に同じ内容が含まれているので、何度も同じ講習を受ける必要はないと言うことでしょう。

初任者研修の取得方法と費用

初任者研修は介護の入り口という話をしましたが、取得方法は簡単に説明するとスクールに通って130時間の講習を受け、修了試験に合格することです。

全国各地にスクールがあり、そのスクールへ通学、もしくは通信で学び、試験に合格することができれば、晴れて有資格者になれます。

130時間の講習

130時間の講習はどのスクールでも、国の定めたカリキュラムによって進めていき、9つの項目別に講習を受けます。項目と実際の講習内容を説明します。

以下厚生労働省介護員養成研修の取扱細則について参照

1、職務の理解:計6時間

目標
研修に先立ち,これからの介護が目指すべき,その人の生活を支える「在宅におけるケア」等の実践について,介護職がどのような環境で,どのような形で,どのような仕事を行うのか,具体的なイメージをもっと実感し,以降の研修に実践的に取り組めるようになる。

  • 多様なサービスの理解:3時間
  • 介護職の仕事内容や働く現場の理解:3時間

2、介護における尊厳の保持・自立支援:計9時間

目標
介護職が、利用者の尊厳のある暮らしを支える専門職であることを自覚し、自立支援、介護予防という介護・福祉サービスを提供するにあたっての基本的視点及びやってはいけない行動例を理解している。

  • 人権と尊厳を支える介護:6時間
  • 自立に向けた介護:3時間

3、介護の基本:計6時間

目標
介護職に求められる専門性と職業倫理の必要性に気づき,職務におけるリスクとその対応策のうち重要なものを理解する。
介護を必要としている人の個別性を理解し,その人の生活を支えるという視点から支援をとらえることができる。

  • 介護職の役割、専門性と多職種との連携:3時間
  • 介護職の職業倫理:1時間
  • 介護における安全の確保とリスクマネジメント:1時間
  • 介護職の安全:1時間

4、介護・福祉サービスの理解と医療との連携:計9時間

目標
介護保険制度や障害者自立支援制度を担う一員として最低限知っておくべき制度の目的,サービス利用の流れ,各専門職の役割・責務について,その概要のポイントを
習得する。

  • 介護保険制度:3時間
  • 医療との連携とリハビリテーション:4時間
  • 障害者自立支援制度およびその他の制度:2時間

5、介護におけるコミュニケーション技術:計6時間

目標
高齢者や障害者のコミュニケーション能力は一人ひとり異なることと,その違いを認識してコミュニケーションを図ることが専門職に求められていることを認識し,初任者として最低限のとるべき(とるべきでない)行動例を理解する。

  • 介護におけるコミュニケーション:3時間
  • 介護におけるチームのコミュニケーション:3時間

6、老化の理解:計6時間

目標
加齢・老化に伴う心身の変化や疾病について,生理的な側面から理解することの重要性に気づき,自らが継続的に学習すべき事項を理解する。

  • 老年期の発達と老化に伴う心身の変化の特徴:3時間
  • 高齢者と健康:3時間

7、認知症の理解:計6時間

目標
介護において認知症を理解することの必要性に気づき,認知症の利用者を介護するときの判断の基準となる原則を理解する。

  • 認知症を取り巻く環境:1時間
  • 医学的側面からみた認知症の基礎と健康管理:2時間
  • 認知症に伴うこころとからだの変化と日常生活:2時間
  • 家族への支援:1時間

8、障害の理解:計3時間

目標
障害の概念とICF,障害者福祉の基本的な考え方について理解し,介護における基本的な考え方について理解する。

  • 障害の基礎的理解:1時間
  • 障害の医学的側面、生活障害などの基礎知識:1時間
  • 家族の心理、かかわり支援の理解:1時間

9、こころとからだのしくみと生活支援技術:計75時間

目標
介護技術の根拠となる人体の構造や機能に関する知識を習得し,安全な介護サービスの提供方法等を理解し,基礎的な一部または全介助等の介護が実施できる。
尊厳を保持し,その人の自立及び自律を尊重し,持てる力を発揮してもらいながらその人の在宅・地域等での生活を支える介護技術や知識を習得する。

  • 介護の基本的な考え方:2時間
  • 介護に関するこころのしくみの基礎的理解:5時間
  • 介護に関するからだのしくみの基礎知識:5時間
  • 生活と家事:6時間
  • 快適な居住環境整備と介護:3時間
  • 整容に関連したこころとからだのしくみと自立に向けた介護:6時間
  • 移動・移乗に関連したこころとからだのしくみと自立に向けた介護:12時間
  • 食事に関連したこころとからだのしくみと自立に向けた介護:6時間
  • 入浴・清潔保持に関連したこころとからだのしくみと自立に向けた介護:6時間
  • 排泄に関連したこころとからだのしくみと自立に向けた介護:6時間
  • 睡眠に関連したこころとからだのしくみと自立に向けた介護:4.5時間
  • 死にゆく人に関連したこころとからだのしくみと終末期介護:1.5時間
  • 介護課程の基礎的理解:2時間
  • 総合生活支援技術演習:10時間

10、振り返り:計4時間

目標
研修全体を振り返り、学んだことについて再確認を行い、就業後も継続して学習・研鑽する姿勢の形成、学習課題の認識をはかる。

  • 振り返り:2時間
  • 就業への備えと研修修了後における継続的な研修:2時間

修了試験について

初任者研修の筆記試験は講習をきちんと聞いて理解出来ていれば問題なく合格できるでしょう。

問題は選択問題がほとんどで、合格点は100点満点中70点と決められています。

内容もさほど難しくないので、しっかり講習を受けて頭に入れていれば合格できます。

しかし、問題文と選択問題の選択肢についてはよく読むことをおすすめします。なぜなら、紛らわしい書き方をする傾向があります。

例えば、

求められる介護福祉士像に関する次の記述のうち、適切なものを一つ選びなさい。

選択肢を見る
  1. 介護福祉士は、利用者への心理的支援に関しては、とくに重視しなくてもよい。
  2. 介護福祉士は予防からリハビリテーションなど、さまざまな生活レベルに対応するが、看取りについては医療職にまかせる。
  3. 介護福祉士は、その業務を行うに当たって、自らの職務について理解できていればよい。
  4. 介護福祉士の職務は、介助や見守りで、指導や助言は含まれない。
  5. 介護福祉士には、他者に共感でき、円滑なコミュニケーションがとれる能力が求められる。

こちらの問題文と

寝たきりなどでほとんどの時間を居室内で過ごす人の居室環境の整備に関する次の記述のうち、適切でないものを一つ選びなさい。

選択肢を見る
  1. 利用者の好きな絵や写真を飾る。
  2. 圧迫感がないように家具を配置する。
  3. カレンダーや時計を見える位置に置き、日にちや時間がわかるようにする。
  4. 室外の景色や様子が見えないように寝ている位置を変更する。
  5. 季節感を感じたり、癒しにもなるので草花を飾る

こちらの問題の黄色い部分を見ていただくとわかる通り、言い回しが変わっています。ここをきちんと読まず、選択肢もきちんと読まないと、間違ってしまうことがあるので問題文、選択肢、両方をしっかり読み、回答しましょう。

ちなみに2つの問題の答えは上が5で下が4でした。

初任者研修の取得費用について

費用は一律ではありません。地域や、受講するスクールによって金額が大きく違います。無料で取得できるところもありますが、基本的に約5万から13万です。

例として2つのスクールを上げておきます。

ニチイ
受講期間:4カ月(最短1.5カ月)
費用:77000円(税込み83160円)※キャンペーン価格
45年以上にわたり教育事業を行っているので安心。資格取得後の就職も全国約1,400ヵ所の介護事業所を紹介してもらえたりします。

三幸福祉カレッジ
受講期間:1カ月~
費用:59500円~
短期集中コースや土日コースなど5つのコースから選択でき、万が一体調不良などで休んだ場合も無料で授業の振り替えが出来ます。

他にもたくさんのスクールがあります。
地域によって金額も期間も違いますので、ご自身の地域から資料請求をして、自分に合ったスクールを見つけ、受講しましょう。

無料で資料請求

ここまで初任者研修についてお話ししましたが、介護を始めようと思っている方も、資格を取ろうと考えている方も、まず資料を請求してみましょう。

無料でできますし、資料を見て考えたほうがわかりやすいです。

介護の仕事を始める方、これからもっとキャリアアップして頑張ろうと思っている方はまず一歩踏み出してみましょう。

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