- デイサービスの仕事内容は?
- デイサービスって実際何をするの?
- 私にもできるかな?
といった疑問にお答えします。
私が実際にデイサービスで働いていた時のタイムスケジュールなどを使ってわかりやすく説明していきます。
この記事を読むと以下のことがわかります。
この記事でわかること
- デイサービスの仕事内容
- 正社員で働いた時の仕事内容
- パートで働いた時の仕事内容
- 派遣で働いた時の仕事内容
- 生活相談員の仕事内容
- 管理者の仕事内容
- デイサービスの仕事に向いている人、向いていない人
デイサービス(通所介護)とは
在宅サービスの一つで、自宅で生活をしている利用者のお宅に福祉車両でお迎えにあがり、日中、食事や入浴、レクリエーションなどの日常生活の支援や機能訓練を行い、帰りも福祉車両で自宅までお送りする日帰りのサービスです。
デイサービスの仕事内容とは
デイサービスの仕事内容はヘルパーが社用車で行きと帰りの送迎を行ない、日中はトイレ誘導、オムツ交換といった排泄介助や食事介助、入浴介助、レクリエーションなどを行います。
日中だけなので基本的には夜勤はありませんが、事業所の中には介護保険適応外で宿泊サービスを行なっているところもあるので、夜勤がないと思ってデイサービスに来たのに。なんてことがないように、働く前に確認しておくことが重要です。
また、介護業界は平日祝日関係なく、仕事に入ることが多いですが、デイサービスは土日祝日休みのところも多いです。
デイサービスにも種類があり、リハビリを目的とした通所リハビリテーション(デイケア)や認知症に対応した認知症対応型通所介護などもあります。
どの施設も、デイサービスと同様の介護をしますが、理学療法士や、認知症ケア専門士の資格があると役に立つでしょう。
デイサービスにおける食事介助
ほとんどの施設に調理専門のスタッフがいるため、食事の準備をすることはありませんが、咀嚼(噛む)能力や嚥下(飲み込み)能力が低下している利用者には食材を細かく刻んだりとろみをつけたりというようなことをする施設もあります。
食事介助も入浴介助や排泄介助と同様に、自立している方が多いのでほとんどが喉に詰まらせていないかなどを確認する見守りになるでしょう。また、施設によっては職員も一緒に昼食を食べるところもあります。
デイサービスにおける入浴介助
デイサービスを利用する方のほとんどは自力で歩行、もしくは介助付きであれば歩行が可能な方が多く、一人で入浴される方も多いです。
スタッフはお風呂への誘導や一人で脱ぎ着ができない人の介助、手の届かないところを洗う、といったような一部介助を行います。しかし、利用者一人ひとりにをよく観察し、皮膚の状態やむくみがないかなどを確認する観察力も必要とされます。
デイサービスにおける排泄介助
デイサービスに通う利用者は自立度が高い方が多いため、オムツ交換などは比較的少なく、トイレ誘導や見守りが基本となります。
必要に応じて衣類の着脱(ズボン、パンツ)やパット、パンツの確認も行います。デイサービスに通う利用者の中には、年寄扱いをするなという方も多いので、自尊心を傷つけないように気を付けましょう。
送迎について
利用者を乗せて運転するわけですから、もちろん安全運転でなければいけません。利用者の人数によっては大きいワゴン車を運転することもありますので、運転に自信のない方は伝えておきましょう。
レクリエーションについて
基本的にスタッフ全員で行いますが、1日1日担当を決めるところもあります。担当になっている人は自分の担当の日に何をやるかを考えて、当日は自分主体でレクリエーションを進めていくことになります。
大人数の前で司会をするようなことが苦手だったり、レクリエーションを考えることが苦手な人には難しいかもしれません。
正社員の仕事内容
デイサービスの仕事内容として食事介助、入浴介助、排泄介助、レクリエーション、送迎などが挙げられます。これらはパートや派遣と変わりなく、ほぼ同じ働きをします。
正社員はそのほかに利用者がデイサービスを利用する際の契約や利用者の支援の方向性を決める担当者会議などへの出席などがあります。
基本的には生活相談員が出席しますが、時間調整などが難しい場合は正社員も参加することがあります。
契約は利用者やそのご家族に対して介護保険に基づいて説明をし、同意のうえでサインをしてもらいます。金銭に関することなのできちんと介護保険サービスを理解し、丁寧に説明する必要があります。
担当者会議とは、利用者一人ひとり支援内容が変わるたびに毎回おこない、その利用者の状況や支援の方向性などをケアマネジャーをはじめとする訪問介護やショートステイ、福祉用具、訪問看護などの居宅サービスの担当者と利用者、家族を交え話し合います。
平均的には半年から1年に1回程度ですが、利用者の状態は日々変わっていきますので、その都度担当者会議が必要になります。
とはいえ、基本的には正社員、パート、派遣の仕事内容は基本的に変わりないため一緒にタイムスケジュールで説明します。
正社員の1日のスケジュール
8:30 出勤
申し送り、記録確認、送迎の準備などをおこなう。
9:00 利用者のお迎え
基本的には一人で自動車を運転し、数名の利用者をお迎えに行く。場合によっては2~3往復することもある。
10:00 入浴の準備、入浴介助
送迎が終わり、荷物などの確認をした後、浴槽にお湯を入れるなどの入浴の準備をおこない、準備が出来次第入浴介助をおこなう。
数名はホールに残り見守りやお茶出し、入浴後の介助などをおこなう。
11:30 片付け、嚥下体操、トイレ誘導
入浴が終わったら、利用者の持ち物の確認、脱衣室、浴室の掃除をおこなう。ホールに残っている人はトイレ誘導や、食事前に嚥下(飲み込み)体操をおこなう
12:00 昼食、食事介助、休憩
食事介助が必要な方の介助。施設によっては一緒に昼食を食べるケースも。
※ホールに誰もいなくなると見守りができないためずらして順番に休憩。
12:30 口腔ケア(歯磨き)、片付け、食休みの介助
食事が終わったら下膳し、介助が必要な方の口腔ケアをおこなう。そのあと静養室などへ誘導し、休んでもらう。
13:00 記録記入、ホール見守り、休憩
ホールに利用者が少なくなるので休憩から戻った人が、見守りをしつつ、記録の記入をおこなう。
※後半の人が休憩
14:00 レクリエーション
デイサービスの醍醐味ともいえるレクリエーション。職員が何をするか考えるが、毎日のことなのでネタが尽きてくることも。場合によっては外出などもある。
15:00 おやつ
レクリエーションが終わったら、もしくはレクリエーションをしながら介助が必要な方のおやつ介助をおこなう。
16:00 利用者の送迎
忘れ物がないか利用者の荷物を確認し、朝と同じようにお送り。
17:00 記録の記入
送迎から戻ってきたら職員で手分けをして記録の記入。その日の出来事をはじめ、心身の状態を詳しく記入する。
17:30 勤務終了
基本的には以上の通りですが、前述したように正社員は不定期に担当者会議などがあります。
ひこ
デイサービスの勤務形態は規則的なので、基本的には定時で帰ることができます。しかし、土日祝日も営業している事業所もありますので、その場合休みは不規則になります。
パートの仕事内容
デイサービスのパートの仕事内容としては、正社員の仕事とあまり変わりありません。
なので利用者の送迎にも行きます。施設によって自動車の種類も違いますが、一日にたくさんの人を送迎するのでデイサービスには大体大きいワゴン型の車を使用することが多いです。
運転の苦手な方には少し厳しいかもしれません。
とはいえ、デイサービスは自宅に住んでいる方が対象なので、比較的自立しており、介護の仕事の中で比較的楽な部類に入ります。
タイムスケジュールは正社員の仕事を参考にしてください。
派遣社員の仕事内容
近年介護士の派遣が増えつつありますが、デイサービスの派遣の仕事としてはパートとほぼ同じです。
タイムスケジュールは正社員の仕事を参考にしてください。
派遣は直接雇用ではないので意見を言いづらく、最悪、言われたことをやるだけです。何かあれば派遣会社に相談します。
生活相談員とは
生活相談員はソーシャルワーカーとも言われており、一つに事業所に必ず一人配置する必要があり、デイサービス以外に特養などの介護施設にも存在します。
デイサービスにおける生活相談員は利用者や家族と施設をつなぐパイプ役になっており、地域との連携も必要となっています。
生活相談員の仕事内容
デイサービスにおける生活相談員の主な仕事内容は相談、調整あらゆる職種との連携です。
生活相談員は通常のデイサービス業務をおこなうほか、以下の仕事もおこないます。
- 計画書の作成
- ケアマネージャーとの連絡
- 利用者の入所、退所の手続き
- 担当者会議への出席
- 介護保険請求業務
- シフトの作成
- 職員の指導、研修
一つひとつの業務が複雑かつ重要なのでより多くの知識が必要となってきます。
生活相談員になるには
生活相談員になるには社会福祉士や社会福祉主事任用資格、精神保健福祉士などの国家資格が必要になります。
介護福祉士や介護支援専門員(ケアマネージャー)でも一定期間の介護職経験やケアプランの作成にかかわっていることで自治体によっては生活相談員になることができます。
いくつかの要件を記載しておきます
- 北海道 札幌市
- 介護支援専門員
- もしくは介護福祉士の資格を有するもの
- 岩手県
- 介護支援専門員
- もしくは介護福祉士の資格取得後に社会福祉施設等での福祉サービスに3年以上従事した経験のあるもの
- 東京
- 介護支援専門員
- もしくは特別養護老人ホームにおいて介護の提供に係る計画の作成に関し、1年以上(勤務日数180日以上)の実務経験を有するもの
- もしくは老人福祉施設の施設長経験者
- その他当該事業所または施設に関する実務経験が通算で1年以上(勤務日数180日以上)ある介護福祉士の資格を有するもの
地域の要件に該当し施設に選ばれた人、もしくは地域の要件に該当している人が生活相談員の求人で応募し合格することで生活相談員にになることができます。
デイサービスはどんな人に向いているのか
デイサービスに向いている人
夜勤をやりたくない人や、決まった曜日に休めた方がいいと思う人、勤務形態がパートの人に向いています。
夜勤がない分給料は少なくなってしまいますが、他の介護施設に比べるとかなり肉体的には楽なので、あまり体力のない方にもおすすめです。
デイサービスに向いていない人
給料は事業所によって様々ですが、平均的に低いので、稼ぎたい人には向いていません。
それから、自動車の運転に自信がない方やレクリエーションを自分で考えて司会をするということが苦手な人には向いていないかもしれません。
デイサービスに向いている人
- パートで働きたい人
- 夜勤をやりたくない人
- 定期的に休める方がいい人
- 体力に自信がない人
- レクリエーションなどの遊びを考えることが好きな人
デイサービスに向いていない人
- 少しでも多く稼ぎたい人
- 自動車の運転に自信がない人
- レクリエーションなどを考えるのが苦手な人
おわりに
デイサービスの仕事内容は送迎から始まり、利用者に余暇を提供しながら必要なサービスや介助を行い、送迎で終わります。
介護度の低い方が多く、比較的楽な部類に入りますが、楽なことと手を抜くことは違います。楽だとしても利用者の安全を預かっているということを忘れてはいけません。
デイサービスは正社員やパート、派遣社員で仕事内容はほとんど変わらないためどの形態でも働きやすいのが特徴です。
介護福祉士の資格を持っていて、地域の要件に通れば生活相談員になることも可能ですので、ぜひチャレンジしてみてください。
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