【介護士必見!】なぜ手当がもらえない?処遇改善加算の実態とは

介護の仕事
  • 処遇改善加算って何?
  • 処遇改善で今後給料が上がるのか知りたい
  • 処遇改善手当をもらったことがない
  • 給料をもっと増やしたい

という方に解説していきたいと思います。

 

この記事を読めば読めば、以下のことが理解できて、結果的に給料を増やし、今より充実した生活を送ることができるようになります。

  • 処遇改善加算の仕組みがわかる
  • もらえない理由がわかる
  • 今後、自分が介護の仕事でどうやって働いていけばいいかわかる
  • どんな職場が働きやすいかわかる

 

私自身、処遇改善の仕組みを知ってから自分の会社に未来がないことを知り、それを踏まえたうえで活動するようにしたら働きやすく給料のいい職場に就職することができました。

 

そんなうまい話があるわけないと思った方もいるかもしれませんがそんな方も3分だけ読んでいってください。

 

その理由が理解できるはずです。

 

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処遇改善とは

 

まず、処遇改善とは何なのかを知る必要があります。ここを抑えておかないとこの後の話が理解できない可能性があるからです。

 

処遇改善とは平成21年度に始まった、国が介護報酬(介護の売り上げ)をあげて介護職員の報酬を改善しようとする取り組みのことを言います。

 

しかし、処遇改善が始まった当初、国が処遇改善手当として介護報酬を支払っていたのにもかかわらず、介護職員の給料はほとんど上がりませんでした。

 

なぜかというと、増えた分の介護報酬を経営者が介護職員に還元していなかったからです。

 

結局、国が手当を出してくれていても会社で止まってしまえば職員のもとに来ることはありません。

 

そこで平成24年度の介護報酬改定の際、新たに処遇改善加算として、処遇改善が経営者で止まることを防ぐために見直されました。

 

その結果手当が介護職員に届くようになり、平成27年と29年にそれぞれ上乗せする形で区分を作り、現在に至ってます。

 

しかし、今度はそれとは別に新たな問題が発生するようになってしまいます。

 

処遇改善加算の実態

 

処遇改善加算は施設や事業所が申請することによって受け取ることができます。逆を言えば、申請しないと受け取ることはできないのです。

 

ここで処遇改善加算の実態について説明していきます。

 

処遇改善加算の実態その1 取得率は?

 

平成29年度の厚生労働省がおこなった調査によると、7,660施設、事業所のうち91.2%が届け出を出し、処遇改善加算を取得しているとの回答でした。

 

 取得(届出)している取得(届出)していない
全体91.2%8.8%
特別養護老人ホーム99.0%1.0%
介護老人保健施設(老健)95.4%4.6%
介護療養型医療施設69.1%30.9%
訪問介護88.2%11.8%
デイサービス89.9%1.01%
グループホーム98.8%1.2%

出典:平成29年度介護従事者処遇状況等調査結果の概要を一部加工して作成

 

取得している事業所が結構多いですね。しかし、取得していない施設や事業所があるのも事実です。

 

自分が処遇改善手当をもらっているかどうかは給料明細を見ればわかります。

 

処遇改善手当は給料明細に必ず、基本給などとは別に記載してあり、処遇改善と記載しなければいけないためです。

 

ですので給料明細に処遇改善の記載がなければもらえていないということになります。

 

処遇改善加算の実態その2 もらえる対象は?

 

処遇改善手当をもらえる対象は介護職員のみとなっております。

 

介護職員であれば、パートでも派遣社員でも勤務形態は問われません。しかし、以下の事業所や職種は受け取ることができません。

 

  • 訪問看護
  • 訪問リハ
  • 居宅療養管理指導
  • 福祉用具貸与
  • 居宅介護支援
  • 以上の介護予防

 

あくまでも処遇改善は介護職員の賃金を上げる目的ですので受け取ることができるのは介護職員だけとなっています。

 

処遇改善加算は請求時に記載を分けて介護報酬がいくらで処遇改善加算がいくらと金額がわかるように経営者に振り込まれます。

 

そして、その処遇改善加算の全てを介護職員に振り分けなけれならないので、介護職員が受け取ることができないということはありません。

 

しかしここで注意点があります。経営者は受け取った処遇改善加算分を介護職員に振り分けるのですが、誰にいくら振り分けるのかは決められておらず、経営者の自由ということです。

 

極端な話をすると、一人の介護職員がすべての処遇改善加算分を受取ることができてしまうということです。

 

仮に家族経営をしている場合、自分の家族にだけ処遇改善手当を振り分けるということも可能になってしまいます。

 

ですが処遇改善加算を取得ための要件として、”処遇改善の費用や内容を職員がわかるようにしているとなっておりますので、そもそも処遇改善加算がどのように振り分けられているか介護職員がわかっていないと取得することができません。

 

そんな事業所はないかと思いますが、処遇改善加算分を家族や一部の職員に全部渡していたら受け取れない職員からクレームを受けますしね。

 

処遇改善加算の実態その3 もらうには?

 

先ほども少し説明したように、処遇改善加算を受け取るにはキャリアパス要件や職場環境等要件を満たしている必要があります。その要件というものがこちらです。

出典:介護職員処遇改善加算に関する基本的考え方並びに事務処理手順及び様式例の提示について

 

こちらを読んでも読まなくてもいいですが、お役所の書面なので、結局何を言っているの?となると思いますので、次の見出しで簡単な言葉で説明します。

 

処遇改善加算の算定要件

 

処遇改善加算には5つに区分があり、その区分の要件を満たすことでその区分に応じた金額がもらえるようになります。

 

その区分とは次の通りです

  • 加算(Ⅰ):キャリアパス要件Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ+職場環境等要件
  • 加算(Ⅱ):キャリアパス要件Ⅰ、Ⅱ+職場環境等要件
  • 加算(Ⅲ):キャリアパス要件ⅠまたはⅡ+職場環境等要件
  • 加算(Ⅳ):キャリアパス要件Ⅰ、Ⅱ、職場環境等要件のどれかを満たす
  • 加算(Ⅴ):キャリアパス要件Ⅰ、Ⅱ、職場環境等要件のどれも満たさない

 

加算Ⅴについてはどれも満たしていなくても申請をすれば受け取ることができます。※1

 

キャリアパス要件や職場環境等要件については次に説明します。

 

処遇改善加算 職場環境等要件

 

賃金以外で処遇改善を実施していること

  • 経理や研修、書類の整備がきちんとしている
  • 処遇改善の内容や費用をすべての職員が理解している

 

要するにきちんとしている施設や事業所ならできていて当たり前の内容です。

 

加算Ⅰ、Ⅱ、Ⅲを取得するには必ず必要です。

これだけでも満たせば加算のⅣが取得できます。※1

1:加算Ⅳ、Ⅴは一定の期間を設け、廃止することが決まっています。

 

処遇改善加算 キャリアパス要件Ⅰ

 

『職位、職責、職務内容に応じた任用要件と体系を設備すること』要するに、

  1. 役職に就くにはどうすればいいかを明確にする
  2. その役職につけば給料や手当がいくら上がるのかを明確にする。
  3. 役職とその他の介護職員との仕事の違いを明確にする。
  4. 1,2,3を全員がわかるように書面などで表記する

 

どうすれば役職に就けて、その役職がいくらもらえて、どんな仕事をするのかがわかりやすいようにしなさいということ。

 

進むべき道がわかれば頑張り方もわかりますからね。

 

処遇改善加算 キャリアパス要件Ⅱ

 

『資質向上のための計画を策定して、研修の実施または研修の機会を設けること』要するに

 

  1. 目標や計画を立てて研修や技術指導をおこない職員1人ひとりを評価する
  2. 資格取得の支援をおこなう(取得費用の助成や休みの調整など)
  3. 1、2を全員がわかるように書面などで表記する

 

介護職員のレベルアップに力を入れていることを目に見えてわかるようにしなさいということ

 

資格が取りたくても仕事を休むわけにはいかないですもんね。これがあると資格取得もしやすくなりますね。

 

処遇改善加算 キャリアパス要件Ⅲ

 

『経験もしくは資格に応じて昇給仕組みまたは一定の基準に基づき定期に昇給を判定する仕組みを設けること』要するに

 

  1. 経験年数が何年で、何年働けば基本給がどのくらい上がるのかがわかるようになっている
  2. この資格を取ればいくらの手当てを付けますと資格を取った時の手当てがわかるようになっている
  3. 会社としてどういう職員を求めているかわかるようにしてそれに対する評価をしたり、試験などをおこないその結果が良ければ給料をあげますよという仕組み
  4. 1,2,3を全員がわかるように書面などで表記する

 

何をどう頑張れば評価されて給料が上がるのかがわかるようになっているということ

 

レールがわかっていればあとはその道を走るだけですからね。

 

処遇改善加算の区分

 

先ほど説明しましたが、区分によって金額が変わってきますにでそちらを説明します。

 

処遇改善加算Ⅰ

キャリアパス要件Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ+職場環境等要件

ということは

  1. 賃金以外で処遇改善を実施している
  2. どうすれば役職に就けて、その役職がいくらもらえて、どんな仕事をするのかがわかる
  3. 介護職員のレベルアップに力を入れていることを目に見えてわかる
  4. 何をどう頑張れば評価されて給料が上がるのかがわかるようになっている

 

以上のことを満たしている施設や事業所は月額37,000相当の処遇改善手当が入ることになります。

 

処遇改善加算Ⅱ

 

キャリアパス要件Ⅰ、Ⅱ+職場環境等要件

ということは

  1. 賃金以外で処遇改善を実施している
  2. どうすれば役職に就けて、その役職がいくらもらえて、どんな仕事をするのかがわかる
  3. 介護職員のレベルアップに力を入れていることを目に見えてわかる

 

以上のことを満たしている施設や事業所は月額27,000相当の処遇改善手当が入ることになります。

 

処遇改善加算Ⅲ

 

キャリアパス要件ⅠまたはⅡ+職場環境等要件

ということは

  1. 賃金以外で処遇改善を実施している
  2. 以下のどちらか
  • どうすれば役職に就けて、その役職がいくらもらえて、どんな仕事をするのかがわかる
  • 介護職員のレベルアップに力を入れていることを目に見えてわかる

 

以上のことを満たしている施設や事業所は月額15,000相当の処遇改善手当が入ることになります。

 

処遇改善加算Ⅳ

 

キャリアパス要件Ⅰ、Ⅱ、職場環境等要件のいずれかを満たす

ということは

  • 賃金以外で処遇改善を実施している
  • どうすれば役職に就けて、その役職がいくらもらえて、どんな仕事をするのかがわかる
  • 介護職員のレベルアップに力を入れていることを目に見えてわかる

 

以上のうちいずれか一つを満たしている施設や事業所は月額13,500相当の処遇改善手当が入ることになります。

 

処遇改善加算Ⅴ

 

キャリアパス要件Ⅰ、Ⅱ、職場環境等要件いずれも満たさない

 

ということは何も満たしていなくても施設や事業所は月額12,000相当の処遇改善手当が入ることになります。

 

処遇改善加算を知ることで働く場所のレベルがわかる

 

長くなりましたがここからが本題です。

 

どんな施設や事業所が処遇改善加算を取得することができるのかがわかったところで、実際に置き換えて話を進めます。

 

処遇改善加算を取得しているところは介護職員に対しての処遇を改善しようとしているということです。

 

いうなれば介護職員にとって働きやすい職場を目指しているということになります。

 

ですので、逆に処遇改善加算を取得していない施設や事業所は介護職員にとっては働きづらい職場だということができます。

 

さらに言えば加算Ⅰを取っている施設や事業所が最も働きやすく、加算を取っていない施設や事業所は最も働きづらいということになります。

 

ということは、より良い加算を取っている施設で働くことができれば給料も増え、働きやすくもなるということです。

 

と、ここで気になるのが「加算を取っているかなんか外からじゃわからないじゃん」ということです。

 

処遇改善加算を取得している施設で働くためには

 

処遇改善加算を取っているかどうかは外からでは決してわかりません。

 

ですので施設や事業所に直接聞くしかありません。私自身も見学は行き、直接聞いたことがあります。

 

すると、現在は取得していませんが後々取る予定。といわれたことがあります。私はすぐに断りました。

 

理由は簡単です。

 

いつになるかわからないのに待っていられないからです。というか本当に取得するのかもわかりません。

 

その状況で、その施設で働くのはギャンブルとしか言いようがありません。だったらすでに処遇改善加算を取得している施設や事業所で働いたほうが無難で安心です。

 

しかし、直接聞けない人もたくさんいると思います。というか普通なかなかきけないですよね。

 

そんな自分では聞きづらい方のためにエージェント付きの介護専門の転職サイトがあります。

 

普通では聞きづらい給料のことや職場環境のことを代わりに聞いてくれます。

 

給料も職場環境もより良い施設で働きたいのであればまずは登録することをおすすめします。

 

登録したら処遇改善加算を取得している事業所で働きたいとのことを伝えてみましょう。

 

参考:介護福祉士がおすすめする転職サイト10選!働き方別ランキング!

 

出来れば処遇改善加算Ⅰを取得している施設や事業所で働くことができるのが一番ですが、なかなか見つからないかもしれません。

 

そんな時はいくつかの転職サイトに登録をしておけば必ず自分に合った施設を見つけることができます。

 

実際に私も3つほど登録し、最終的には処遇改善加算Ⅰを取っている訪問介護事業所で毎月30万以上の給料で働くことができました。そのことも記事にしてあるので合わせて読んでみてください。

参考:介護職の給料は安い?10年働いたからこそわかる給料の増やし方

 

2019年4月に厚労省から介護士の給料が平均30万円を超えたとの調査結果が発表されましたがSNS上では『こんなにもらってない』『こんなにもらえるわけない』というコメントが多数ありました。

 

これを見て私はこの人たちはこんなにもらえるわけないと言い張れるほどいろんな施設で働いたことがあるのか?と正直思いました。

 

私は実際合計で特養、老健、デイサービス、小規模多機能、グループホーム、訪問介護、救護施設の8つの施設で働きましたがほぼ給料が20万円以下でした。

 

しかし仕事の探し方を間違わなければ給料も職場の環境もいいところは必ず見つかります。見つけようとする気持ちがとても大事です。

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