介護士不足で悩まされる中、
ますます高齢化が進み、介護士の需要は高くなっています。
2025年には3人に1人が65歳以上になり、
介護職員は約250万人必要だと言われ、
その年の介護職員は推定約215万人で約40万人の人手不足になると言われています。
介護士として働くために資格は必ずしも必要なわけではありません。
一昔前では、どのサービスも基本的に無資格で出来ていました。
しかし、介護士不足の一方、
介護士の質の低下が問題視され、
一部の資格の見直しで資格がないと働けない事業所なども出てきました。
施設などで働くには無資格でも働けますが、
訪問介護などは資格が必ず必要となってきます。
資格の種類と取得費用
介護士として働く時に資格を持っていると、
給料が増えたり、出来る仕事が増えたり、
働ける場所が変わったりと、
有利になることがあります。
今回は介護の初級、中級と言われる資格
介護職員初任者研修と
介護福祉士実務者研修の
取得方法、費用などを解説していきたいと思います。
介護職員初任者研修
介護職員初任者研修は昔のヘルパー2級に相当し、介護の仕事をするにあたっての入門資格です。
この資格があれば、介護士としての知識やスキルを証明することができるため、
就職の際も優遇されることもあります。
取得の仕方
介護職員初任者研修を取得するには、
指定事業所で開催されるスクールに通い、
130時間の講習を受けます。
最後に簡単な試験があり、これに合格すると、
晴れて初任者研修資格を取得できます。
この講習のカリキュラムは全て決まっており、どの事業所でもほぼ同じ内容です。
カリキュラムは以下の通りです。
項目 | 時間 |
職務の理解 | 6時間 |
介護における尊厳の保持・自立支援 | 9時間 |
介護の基本 | 6時間 |
介護・福祉サービスの理解と医療の連携 | 9時間 |
介護におけるコミュニケーション技術 | 6時間 |
老化の理解 | 6時間 |
認知症の理解 | 6時間 |
障害の理解 | 3時間 |
こころとからだのしくみと生活支援技術 | 75時間 |
振り返り | 4時間 |
合計 | 130時間 |
※この130時間の講習後、1時間の筆記試験があります。
取得費用
初任者研修は比較的簡単に取れると言われていますが、
取得費用は約5万〜13万です。
なぜこんなに差があるのかというと、
地域や、スクールを開催いている企業が違うからです。
「うちの紹介する施設に入ってくれるなら安くするよ」みたいな感じです。
スクールによって違いがあるので一度資料請求してみるとよいでしょう。
☞ 初任者研修は介護の入門資格
☞ 講習時間は130時間
☞ 費用は5万から13万
介護福祉士実務者研修
介護福祉士実務者研修は昔のヘルパー1級相当にあたり、
初任者研修より高いレベルの資格となります。
この資格を持っているとできる仕事が増えたり、
資格手当もつきやすくなります。
例えば、サービス提供責任者などの責任ある仕事もこの実務者研修資格を持っていれば行えるので、
就職や転職の際もとても役に立ちます。
それから介護福祉士を目指している人には必ず必要な資格となっています。
介護福祉士の資格は3年の実務経験プラス、
この介護福祉士実務者研修資格の取得が必須となっていますので、介護福祉士を目指す人は必ず取得しましょう。
取得の仕方
実務者研修の資格を取得するためには、
450時間の講習が必要になってきます。
しかし、他の資格を持っている方は講習時間が免除されます。持っている資格の免除の時間は以下の通りです。
- 初任者研修/130時間
- ヘルパー1級/355時間
- ヘルパー2級/130時間
- ヘルパー3級/30時間
- 介護職員基礎研修/400時間
以前受けた講習と重なる部分が免除されるということですね。
カリキュラムは以下の通りです。
項目 | 時間 | 初任者研修 | ヘルパl1級 | ヘルパl2級 | ヘルパl3級 | 基礎研修 |
人間の尊厳と自立 | 5時間 | 免 | 免 | 免 | 免 | 免 |
社会の理解1 | 5時間 | 免 | 免 | 免 | 免 | 免 |
社会の理解2 | 30時間 | 〇 | 免 | 〇 | 〇 | 免 |
介護の基本1 | 10時間 | 免 | 免 | 免 | 〇 | 免 |
介護の基本2 | 20時間 | 〇 | 免 | 免 | 〇 | 免 |
コミュニケーション技術 | 20時間 | 〇 | 免 | 〇 | 〇 | 免 |
生活支援技術1 | 20時間 | 免 | 免 | 免 | 免 | 免 |
生活支援技術2 | 30時間 | 免 | 免 | 〇 | 〇 | 免 |
発達と老化の理解1 | 10時間 | 〇 | 免 | 〇 | 〇 | 免 |
発達と老化の理解2 | 20時間 | 〇 | 免 | 〇 | 〇 | 免 |
認知症の理解1 | 10時間 | 免 | 免 | 〇 | 〇 | 免 |
認知症の理解2 | 20時間 | 〇 | 免 | 〇 | 〇 | 免 |
障害の理解1 | 10時間 | 免 | 免 | 〇 | 〇 | 免 |
障害の理解2 | 20時間 | 〇 | 免 | 〇 | 〇 | 免 |
こころとからだのしくみ1 | 20時間 | 免 | 免 | 免 | 〇 | 免 |
こころとからだのしくみ2 | 60時間 | 〇 | 免 | 〇 | 〇 | 免 |
介護過程1 | 20時間 | 免 | 免 | 免 | 〇 | 免 |
介護過程2 | 25時間 | 〇 | 免 | 〇 | 〇 | 免 |
介護過程3 | 45時間 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 免 |
医療的ケア | 50時間 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
※実務者研修の試験はスクールによって有無があります。
以上の表のように資格によって講習が免除されます。
免除された残りの講習時間は以下の通りです
資格 | 免除時間 | 講習時間 |
初任者研修 | 130時間 | 320時間 |
ヘルパー1級 | 355時間 | 95時間 |
ヘルパー2級 | 130時間 | 320時間 |
ヘルパー3級 | 30時間 | 420時間 |
基礎研修 | 400時間 | 50時間 |
取得費用
実務者研修の取得費用は、
保有資格によって変わります。
免除の講習時間の分、
金額も安くなるということです。
無資格だと大体12万でそこから資格によって
初任者研修、ヘルパー2級 ➡約9万円
ヘルパー1級 ➡約8万円
基礎研修 ➡約4万円
といったように安くなります。
もちろん地域や、スクールによって違いがあるので一度資料請求してみるとよいでしょう。
☞ 実務者研修があればサービス提供責任者になれる
☞ 講習時間は450時間
☞ 有資格者は費用も講習も免除される
入門資格まとめ
介護の仕事は無資格でもできます。
しかし、資格があるとないとでは待遇も給料も変わってきます。
これから介護を始めようという方は資格取得も視野に入れましょう。
無料で資料請求もできます。
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