なぜ介護士による事件が多いのか?理由と考察

カイゴのコラム

現在日本では痛ましい事件や事故が多くなってきています。あおり運転や、子供を巻き込む事故、高齢者による交通事故。最近では川崎市で通り魔による事件もありました。

そんな中、介護職の私たちの目にとまりやすいのがやはり介護職による虐待や窃盗、殺人などの事件です。

今回はなぜ介護士による事件が多いのか考察していきたいと思います。

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仕事上でのストレス

介護の仕事をしていてストレスを一度も感じたことがない。なんて人は一人もいないと思います。

人の命にかかわる仕事でストレスを感じないとしたら、よほど冷たい人間だと思います。

人の命に係わる以上意見のぶつかり合いはもちろんあるし、そのことに対して頭を悩ませるなんてことは当たり前です。

利用者一人ひとりと真剣に向き合った結果のストレスであれば、向き合ったことにより、目標が達成できたり、利用者が元気になったりすることでストレスを緩和できたりします。

こういったストレスは解消されるストレスに分類されます。

一方で人間関係や、会社へのストレスなどは、解消できないストレスに分類されます。

人間関係や会社へのストレスはその会社にいる限りほぼ永久に続きます。

自分に合わないところで働いてしまうと、ストレスを貯めながらもなかなか辞められず、少しずつ解消しながら毎日を乗り切っていかなければいけなくなります。

結果、違うところで事件を起こしてしまったりしてしまう人もいます。

そのストレスの溜めやすさが介護士による事件が多い理由の一つになっているとも言えます。

介護職の悩みやストレスについての記事はこちら

ストレスがあっても私は大丈夫と思っていても、何かのきっかけで取り返しのつかないことをしてしまうかもしれないということを頭の片隅に入れて置き、会社がブラックだったり、耐え難いストレスを感じた場合は、なるべく早く転職を考えたほうがいいかもしれませんね。

 

お金の余裕は心の余裕

以前私は、介護職の給料のほとんどをパチンコやスロットなどに使っていました。

勝ったときは贅沢に食事をしたり、欲しいものを買ったりしていましたが、もちろん負けることも多く、買ったものを売ってそのお金でまたパチンコをやって負けてを繰り返し、給料日前にはお金がなく、家賃や光熱費も使ってしまい、毎月支払いが遅れていました。

そうなると、友達とも遊びに行けない、欲しいものも買えない。

そうなると人間性もあると思いますが、些細なことでもイライラしたり、誰かに当たったりと余裕がなくなっていきます。

私の場合は、ギャンブルばかりやっていたため使えるお金がなかったものの、介護職給料は他の職業の平均よりも低いため、心に余裕がなくなり、犯罪に手を染めてしまうケースがあるのかもしれません。

 

手を抜こうと思えばいくらでも抜ける

一般的に介護の仕事といえば、おむつ交換や入浴介助、食事介助などがあると思いますが、介護職として本当に大切な仕事は、「利用者さんにどこまで寄り添えるか」です。

寄り添い、信頼を得た結果、やっとその人の思っていること、やってほしいこと、ニーズを引き出すことができます。

この寄り添い方は、十人十色で正解がありません。

そのため、最悪の場合やらなくても(寄り添わなくても)成立してしまいます。

その結果、日々の仕事がだんだんおざなりになっていき、食事をあげない、おむつを替えない、無視をするといったネグレクト(虐待)行為から徐々にエスカレートしていき、最終的には命を奪うような行為にまで発展してしまいます。

最近だと利用者を次々にベランダから突き落とし、殺害するといった事件もありました。

https://www.sankei.com/affairs/news/160216/afr1602160005-n1.html

産経ニュース

こちらのニュースはそんな手を抜いた職員の成れの果てと言ってもいいでしょう。

一度手を抜き始めると、元に戻すのは難しくなってきます。そうなる前に自分を見つめなおしてみましょう。

一対一の介護だと自制心が問われる

介護の現場はチームケアが基本ですが、いざ働くと、一対一になることも多々あります。

訪問介護なんかはなおさらです。

施設でも利用者の居室へ行き、おむつ交換などをするときは一人で入りますよね。

そこに利用者さんのお金がおいてあったら盗りますか?

普通は盗りませんよね。

しかし、誰も見ていない、利用者もお金の管理ができていない場合、盗ったとしてもばれないのではないか。と思い、窃盗という犯罪を犯してしまう人も中にはいるのです。

これは介護職としてでなくても、”魔が差した”と万引きなどの窃盗をする人がいると思いますが、介護の仕事はより自制心が求められてきます。

常に誰かにみられているかもという意識を持ち、日々の業務にあたりましょう。

まとめ

色々書きましたが、介護職の事件や犯罪が多いというのは社会問題になっている介護業界だからこそニュースに取り上げられやすいという面もあります。

しかし、介護業界には犯罪を犯してしまうための要因が多いのも事実です。

ストレス的要因、金銭的要因、自制心的要因が重なり、何かの拍子で爆発することによって犯罪に手を染めることになってしまうかもしれません。

自分は大丈夫だと高をくくらず、自分のちょっとした変化に気付けるようにしましょう。

 

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