【介護士の平均給料増で月30万越え】という報道に疑問?

つい先日厚生労働省より発表があり、こんなニュースが流れました。

介護職員の人手不足が課題となる中、厚生労働省が職員の去年の平均給与について調べたところ、月額で30万円余りと前の年より1万円余り増加したことがわかりました。

厚生労働省はおととし4月から介護現場の人手不足を解消するために昇給制度を作った事業所に対して介護報酬を上乗せするなど、職員の待遇を改善するための加算を行っています。

こうした効果を検証するため、厚生労働省が去年10月に調査をしたところ回答のあったおよそ8000の事業所のうち、加算を取得していたのは9割にのぼり、月額の平均給与は30万970円でした。

これは前の年より1万850円増えたということですが、すべての産業の平均に比べると依然として低い水準となっています。

介護職員の待遇改善をめぐって厚生労働省はほかにもことし10月の消費税の増税に合わせて、現場のリーダー役を担うベテランの職員について月額8万円引き上げることにしています。

引用:NHK NEWS WEB

この記事を読んでいる人、月給30万超えていますか?

まあ、一部ではいるのかもしれないですが。

しかし、介護士の平均給料として月給30万には疑問が残ります。

今回はこちらの平均給料と現場の声について考察していこうと思います。

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平均月収と現場の声

平均月収と現場の声を説明する前にこちらの記事を見てください。

特別養護老人ホームなど全国の1万670施設・事業所を調べ、有効回答率は74.1%だった。平均月給には基本給のほか、諸手当や賞与も含まれる。月給のうち基本給は18万1220円で、前の年と比べて3230円増えた。諸手当は7万1330円で3610円増、賞与も4万8420円と4010円増えた。

厚労省は介護職員の処遇を改善するため、職員1人あたり最大で月3万7000円に相当する介護報酬を支払っており、これも給与水準を押し上げた。上限まで報酬加算を取得した事業所は69.3%と前の年より4.4ポイント増加した。

引用元:日本経済新聞

さて、このことについて考えていきましょう。

”全国の1万670施設・事業所を調べ、有効回答率は74.1%だった。”という点について

私は”有効回答74.1%”というところがかなり気になります。

残りの25.9%は無回答、もしくはなんらかの理由で無効回答になったのではと推測されます。

きちんとした高い給料を払っている施設は快く回答すると思いますが、やはり、少ない給料の施設は回答したくないのではないでしょうか。

“平均月給には基本給のほか、諸手当や賞与も含まれる。“という点について

仮に基本給15万円もらっているとしましょう。

夜勤手当、資格手当などで5万円、合わせて20万円。ボーナスがなければ12ヶ月で年収240万という計算になります。

それではボーナス年2回20万ずつ計40もらったとします。(私はそんなにもらったことありませんが)合わせると年収280万円になります。

12ヶ月で割るとひとつき約23万円になります。
これが平均月給です。

次に平均月給30万になるにはどのくらいもらえればいいのかを計算します。

基本給18万円
諸手当(夜勤手当、資格手当など合わせて)7万円
合計25万円、年収300万円
ボーナス年2回30ずつ、合わせると年収360万円

12ヶ月で割ると月給平均30万円

ここまでもらってやっと30万円です。

わかりやすく表で見てみましょう。

基本給15万18万20万

夜勤手当

8000×5

4万 

4万 

4万 
資格手当1万1万1万
合計20万23万25万
年収240万276万300万
ボーナスなし240万276万300万
+ボーナス計20260万296万320万
+ボーナス計40280万316万340万
+ボーナス計60300万336万360万

赤字になっているところだけ月給平均30万円です。

どうですか?

Twitterなどで見ていても不満だらけで、月給30万円もらっている人をほとんど見たことがありません。

“職員1人あたり最大で月3万7000円に相当する介護報酬を支払っており、これも給与水準を押し上げた。“という点について

ここで気にしたいのは3万7000円という金額ではなく、介護報酬という言葉です。

介護報酬とは

介護保険が適応される介護サービスにおいて、そのサービスを提供した事業所・施設に対価として支払われる報酬である

引用元:wikipedia

サービスを提供した事業所、施設にというところがポイントです。職員にとは一言も書いてありません。

要するに介護報酬の引き上げがあったとしても事業所や施設に入り、それを職員に還元するかは事業所や施設に委ねられています。

少し詳しく説明します。

みなさんは単位という言葉を聞いたことがあるでしょうか?

介護サービスは単位制というシステムで成り立っています。

1回のサービスがいくらというものではなく、このサービスは165単位という感じです。

請求時この単位に基本的には10円をかけた数字が利用料となります。

この10円という数字は地域によって等級によって変わります。

引用画像:WAM NET資料5

例えば、茨城県水戸市で訪問介護の場合、5級地で地域区分が10.70なので、先ほどの165単位にこれをかけ、

165×10.70=約1765円ということになります。

※ちなみに165単位は訪問介護の身体介護20分未満の単位です。

他にも特定事業者加算や処遇改善加算などありますが、今回は割愛します。

介護報酬の引き上げとは、この165単位という数字が上がることを意味します。

よって介護報酬が上がったとしても、とりあえずは施設の利益になり、それを職員に還元するかは施設次第ということです。

現場の声

岐阜県 Hさん

施設長とか管理職クラスの人が平均給料を押し上げているのか?

千葉県 Sさん

意味不明!そんなにもらってないわ

栃木県 Mさん

俺の給料17万…

秋田県 Mさん

はぁ?その半分だよ

その数字が本当なのか疑わしい

みなさん納得いかない様子ですね。

介護士の平均給料30万越え報道まとめ

ここまでの説明で、「その報道は嘘なの?」と思う方もいるかもしれませんが、嘘ではないと思います。

施設長や管理者を多く含んでいれば平均を押し上げていることになっているので、結果的に介護士の平均給与が上がったともいえます。

しかし、その中でも確実なことがあります。

それは、人は人、自分は自分だということです。

いくら介護士の平均給料が上がったとしても、自分の会社の給料が上がっていなければただの夢物語になってしまうということです。

介護士は給料が少ないと言われていますが、多くもらっている人もいるというのも事実です。

給料を上げたい思っているなら、より良いところに転職することが一番手っ取り早い方法です。

周りの状況に振り回されず、自分自身の現実と向き合いましょう。

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