介護職の給料は安い?10年働いたからこそわかる給料の増やし方

介護士の給料

自分の給料が多いのか少ないのか知りたい。介護士として働いているけど、給料が低くて困っている、もっと給料を増やしたい。

と思っている人に向けて解説します。

 

私は20歳から30歳まで10年間介護の仕事をしてきました。その中で何度も嫌な思いをして試行錯誤し、何度も転職をしてきました。

 

そうしたことによっていろいろな施設を経験し、自分に合った施設を見つけることができ、月収30万円以上稼ぐことができるようになりました。

 

私自身の30年度の年収です。

 

 

今回はこんな私だからこそ、昔の私のように給料が低くて悩んでいる人に給料の増やし方をお伝えしていこうと思います。

 

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介護士の給料の平均

 

皆さんは介護士の給料の平均を知っていますか?まずこの平均を知って自分の給料が平均以上なのか以下なのかを知る必要があります。

 

なぜなら転職するときに平均を知らず今の施設よりちょっと給料がいいだけでここにしようと決めてしまうと結局また平均以下の給料になってしまうからです。

 

そうならないためにも介護士の平均給料を知ることができれば平均に近い給料を目指すことができます。

 

それでは本題です。

 

早速ですが、介護士の平均給料は321万円です。

 

在宅介護(ホームヘルパー)の平均が313万円で、施設介護の給料は329万円となります。日本の平均年収が432万円なので100万円以上の差があります。

 

129職種中ホームヘルパーは116位施設介護の福祉施設介護員は106位という結果になっています。どちらにせよ下から数えたほうが早いです。

参考:職種別年収ランキング【2019年最新版】

 

では、重大な質問です。

 

あなたの年収はこの平均よりも上ですか?下ですか?

 

上ならこの記事を読む必要はあまりないし、

下ならこの記事を読めば給料が上がるようになります。

 

介護の給料と他業種の給料を比較

 

先ほど説明した介護士の給料が果たしてほかの仕事に比べてどのくらいなのかを説明します。

 

今回は似たような職業と比べてみます。

介護士VS看護師

介護士の年収

321万円

看護師の年収

478万円

深い関係のある介護と看護。やはり知識的にも技術的にも評価の高い看護師のほうが給料がいいみたいですね。

それにしてもこれほどの差があるとは。。月収にすると約13万円もの差があります。

 

介護士VS保育士

介護士の年収

321万円

保育士の年収

342万円

よく比べられる介護と保育。保育士の給料が安いと言われており、介護士の仲間だなんて思っていたのに。

ちなみに介護士の年収には夜勤手当も含まれていますからね。月給にすると1万5千くらいの差がありますね。

 

介護士VS介護支援専門員

介護士の年収

321万円

介護支援専門員の年収

377万円

介護士の目指すところといったところでしょう。介護支援専門員はケアマネージャーとも呼ばれ、ケアプランの作成などをおこないます。

2018年のケアマネの合格率は10.1%と10人に1人しか受かっておりません。その資格を取ったとしてもこの金額です。

 

介護士VS美容師

介護士の年収

321万円

美容師の年収

295万円

美容師も給料が低いと言われています。実際介護士よりも年収が低くなっています。

有名になってしまえばもっと稼いでいる人も多そうですけどね。

 

介護士の給料が安い理由

 

介護士の給料がほかの仕事に比べて安いということがわかりました。

 

今度は、ではなぜ介護士の給料が安いのかを知る必要があります。それを知ったうえで自分はどうやって介護の仕事をやっていくべきなのかがわかるからです。

 

安い理由その1 上限が決まっている

 

介護報酬という言葉を聞いたことがあるでしょうか?介護サービスの約9割は介護保険という公費でまかなわれています。

 

要するに介護の会社は国からお金をもらっているということです。そしてその介護報酬には上限があります。

 

高齢者は要介護認定を受けることで介護保険を利用できるようになります。そしてその支給額は介護度によって変わります。

 

例外はありますが、要支援1だとその利用者が使える介護保険料は1カ月で57,800円で、要介護5だと360,650円と決まっています。

 

仮に定員が20名の施設があったとします。その施設に要介護5の利用者が20名入所してフルで利用したとすると施設の収入的には約721万円(360,650×20)になります。

 

これが定員20名の施設の限界です。これ以上の収入になることはあり得ないですし、そもそも要介護5の人で定員20名が埋まることなんてありません。

 

その中から施設側は光熱費を払ったり、必要経費を払ったり、従業員の給料を払ったりします。

 

なんとなくわかってきたかもしれませんが、この施設が職員の給料を上げ続けるとどうなるでしょう。

 

会社の利益がなくなってしまいます。

 

会社だってボランティアでやっているわけではないので、利益がなくなっては困りますよね?だから介護士の給料はなかなか上がらないのです。

 

安い理由その2 政府の出した処遇改善加算が機能していない

 

処遇改善加算というものを耳にしたことはあっても、たまにもらえるやつでしょ?ぐらいに思っている人も多いかと思います。処遇改善加算を1から説明すると長くなるので今回はざっくり説明します。

 

処遇改善加算はスタッフの能力を高める努力をしている施設には加算を付けるよと職場の改善を図った事業所に対して支払われる加算です。

 

要件はいくつかありますが、簡単なものでいうと、スタッフの資格取得に力を入れるようにと従業員の何割かが介護福祉士だと加算が付いたりなどです。そのいくつかの要件を満たした施設、事業所に加算として上乗せされます。

 

ということは、施設や事業所に加算が入りますので、その加算額が職員に還元されるかは、働いている施設や事業所によって変わってきます。

 

それは処遇が改善した分をスタッフに還元していない施設や事業所もあってもおかしくないということです。間違ってそんなところで働いてしまうと、給料なんて一生上がりません。

 

参考:【介護士必見!】なぜ手当がもらえない?処遇改善加算の実態とは

 

 

安い理由その3 会社は施設や事業所を増やさないと利益も増えない

 

先ほども説明しましたが、施設や事業所が一つだと上限があります。

 

そのため施設や事業所は事業を増やさないと収入が増やせないのです。

 

私が働いてきた会社はお世辞にも大きいと言えるものではなく、個人でやっているような小さな会社ばかりでした。

 

そのため給料は増えることなくいつまでたっても低賃金でした。

 

大きい会社、法人になればいくつも事業展開していて、利益もそれなりに出ているので、給料や賞与(ボーナス)は多くなります。

 

結果的に大きい会社に勤めればそれなりに給料は多くもらえるということになります。

 

介護士の給料を増やす方法

 

最初に伝えておきますが今の給料が少ないと感じていて給料を増やしたいなら転職するのが一番早いです。

 

長く働いていれば給料があがると耳にしますがそんなことはありません。

 

残酷なことを言うようですが、会社選びを間違えると、一生低賃金のままです。

 

多くの介護士は長く働いても仕事に見合った給料をもらうことはできません。

 

私が実際4年働いた介護施設は毎年昇給がありましたが、毎年1,000円ずつの昇給で4年働いても3,000円しか上がらなかったのです。

 

以下の項目に当てはまる人は転職を考えたほうがいいです。

  1. 何年か働いたが昇給がない(あっても数千円)
  2. 事業所、施設が自分が働いているところだけ
  3. 処遇改善手当が支払われない
  4. 賞与(ボーナス)をもらったことがない。もらっても10万以下

 

会社自体がこれから大きくなると思うとか、思っていると後悔する可能性があります。私が立ち上げから働いていた事業所は半年も持たずして見事につぶれました。

 

会社に自分の運命を任せていてはだめです。自分の人生は自分で決めましょう。

 

介護施設別の平均給料

 

転職するならどの施設の給料が一番高いのかを知っておきましょう。

 

どんな施設があって、どのくらい給料がもらえるのかがわかればあとは自分の希望に当てはまるところを探すだけです。実際に介護の仕事の給料を見ていきましょう。

 

介護の施設の給料その1 訪問介護

訪問介護は利用者のお宅に行き、支援をおこないます。

 

訪問介護の平均給料は

  • 正社員の月給 18万~22万
  • パートの時給 1,000円~2,000円
  • 派遣に時給 1,000円~1,500円

参考:訪問介護の給料を徹底解説!人には聞けないお金の話

 

 

介護の施設の給料その2 デイサービス

デイサービスは在宅で生活している方が日帰りで利用する施設です。

 

デイサービスの平均給料は

  • 正社員の月給 14万~18万
  • パートの時給 850円~1050円
  • 派遣に時給 1,300円~1,500円

参考:デイサービスの給料を徹底解説!人には聞けないお金の話

 

 

介護の施設の給料その3 グループホーム

グループホームは認知症の方が最大9人で共同生活を送る施設です。

 

グループホームの平均給料は

  • 正社員の月給 18万~22万
  • パートの時給 850円~1,050円
  • 派遣に時給 1,300円~1,500円

参考:グループホームの給料を徹底解説!人には聞けないお金の話

 

 

介護の施設の給料その4 小規模多機能型居宅介護施設

小規模多機能型居宅介護は訪問介護、デイサービス、ショートステイの全てが利用できる施設です。

 

小規模多機能の平均給料は

  • 正社員の月給 20万~24万
  • パートの時給 900円~1,100円
  • 派遣に時給 1,200円~1,500円

参考:小規模多機能の給料を徹底解説!人には聞けないお金の話

 

介護の施設の給料その5 介護老人保健施設(老健)

介護老人保健施設は医療やリハビリが必要な方が入所する在宅への復帰を目的とした施設です。

 

老健の平均給料は

  • 正社員の月給 20万~24万
  • パートの時給 950円~1,150円
  • 派遣に時給 1,350円~1,550円

参考:老健の給料を徹底解説!人には聞けないお金の話

 

 

介護の施設の給料その6 特別養護老人ホーム(特養)

特別養護老人ホームは自宅での生活が困難になった利用者が日常生活を送るための入所施設です。

 

特養の平均給料は

  • 正社員の月給 22万~26万
  • パートの時給 950円~1,150円
  • 派遣に時給 1,400円~1,600円

参考:特養の給料を徹底解説!人には聞けないお金の話

 

 

以上の施設の給料は転職した時の最初の給料の平均です。

 

もちろん経験や資格、地域などによって変わってきますが、平均としてはこのくらいです。

 

試行錯誤しながら10年働いたからこそわかること

 

ここからは私が実際月収30万円以上稼げるようになった経緯についてお話しします。

 

20歳の時、初めて介護の仕事に就きました。

 

そして社会人として何が普通で何がおかしいのかもわからず、仕事をしていました。

 

その時の月給は手取りで約15万円。夜勤を6回やってこの金額です。経験がないとはいえ、今となってはあり得ない金額だと思っています。

 

その後4年近く働きましたが、それでも手取りは16万に届かず、生活も苦しくなってきたので転職をすることにしました。

 

その当時の仕事の探し方といえばフリーペーパーやハローワークでした。

 

それなりにいい求人があったので応募し働くことになりました。

 

その時の給料は手取りで約19万円しかし、人間は欲深いもので働いているうちにもっと多くの収入が欲しくなります。

 

再びハローワークへ行き、今度は訪問介護のサービス提供責任者として働くことになり、給料は22万円でした。

 

しかし、責任者として働くことで、自分の時間は無くなり、仕事のために生きているようでした。

 

また転職をしようと思ったのですが、このままだと同じことの繰り返しだと思い、いろいろ調べていくうちにハローワークなどに出回っている求人は全体の20%ということを知りました。

 

そして残りの80%は何かというと転職サイトの非公開求人というものでした。

 

非公開求人は募集の条件がよく、普通に募集をかけるとたくさんの人が来てしまうので非公開にし、本気で転職を考える人だけが見ることができるようになっています。

 

閲覧するには転職サイトに登録しないといけませんが、逆を言えば登録するだけで今まで見ていた求人の約5倍の求人を見ることができます。

 

しかし、その数をすべて見ると膨大な時間が必要になってしまいます。

 

そんな時に利用したいのがエージェント付きの転職サイトです。

 

エージェントは膨大な求人の中からあなたの希望に合った求人を探してくれます。

 

不安ながらも登録をすると3日ぐらいで連絡があり、紹介してもらったところが訪問介護で月給30万越えで、無事その職場で働くことができ、生活に余裕ができました。

 

転職を考えている人、転職を何度もしている人、これから介護を始める人は転職サイトの利用をおすすめしています。

 

 

参考:介護福祉士がおすすめする転職サイト10選!働き方別ランキング!

 

 

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